まち活マガジン 2019年7月号(No.4)

まち活マガジン 2019年7月号(No.4)
 特集 : 食材をわけあい、食卓でつながる。みんなが楽しく支え合う場所を提供する「あびこ子ども食堂」
 あびこのおいしいみーつけた! : 甘酸っぱい思い出の味 (株)みやま食品工業「うめ蜜」
 まち活掲示板 : 理科のうた「音の性質」
 つなぐひと : 「いいキャッチコピーはお客を連れてくる」

  

食材をわけあい、
食卓でつながる。
みんなが楽しく支えあう場所。

けやきプラザ11階の「うなきちさん家」。
月に2回、にぎやかな食堂が開かれている。
手賀沼や我孫子の街並みを眺めながら、「美味しいね!」と会話が弾む。
顔を合わせて、地元の食を味わう。来た人が声をかけ合う。
ここに来れば、「なんとなく大丈夫!」と思える関係がある。

  

”個”として認められる喜び。
集まれば、大きな力になる。

子どもたちだけではなく、地域の人すべてに開かれた「子ども食堂」。一人ひとりが生き生きと活動に参加している秘訣は”個”を認める事にあった。

 2015年から始まった「あびこ子ども食堂」。2019年5月から、けやきプラザ11階に場所を移しました。発起人の石井亜矢さんに、地域での活動のきっかけと、その活動の原動力をお聞きしました。
―石井さんが我孫子で活動を始めたきっかけを教えてください。
 きっかけは、2011年の東日本大震災でした。当時の私は、たまたま家にいたためすぐに子供を迎えに行く事が出来ましたが、仕事場が自宅から離れている方々は、翌日まで我が子に会えない、自宅に戻れないという方もたくさんいました。やっぱり皆さん「子供の近くで働きたい」と思っても、なかなかやりたい仕事を見つけるのは難しいんですよね。その頃ちょうど家族の働き方に変化があったのもあって、私自身も自立して仕事も持たなければ、という思いがあったのですが、私に出来る事を探してもやはり見つけるのは難しくて。それなら「無いなら作ればいいじゃない!」という事で、自然と「地域で起業する」という方向に向かって行動し始めたんです。
―そこからどのように「あびこ子ども食堂」の活動につながっていったのですか?
 まずは地域の子供やお年寄りがみんなで楽しめるイベントづくりをしていました。そこで「○○ちゃんママ」でなく、「石井亜矢さん」と、“個”として扱ってもらえる喜びを体感しました。これは、今の活動の原点でもあり、“個”の尊重はすべての活動に通じています。そういう中で、「住んでいる地域を少しでも良くしたい」「我孫子のために何か出来ないか」と、地域で活動する多くの方々との出会いをいただき、様々な活動に広がっていきました。そして2015年に地域の情報発信・交流拠点として、我孫子駅徒歩3分の場所にレンタルスペース『ハコカラ haco・color』が出来たんです。(ハコカラは2019年3月末にてクローズ)
 その後、『子どもの6人に1人は貧困』という言葉を聞いて、「本当なの!?」と気になって色々と調べていたところ、我孫子では貧困率はさほど高くないのですが、共働きも多く、どちらかというと「孤食」や「独食」、「ママの孤立」といった問題がある事に気づいたんです。それに対して、何かここでも出来ないかと考え、「ハコカラで子ども食堂をやりたい!」とSNSで発信したところ、同じ想いを持っている女性3名が集まりました。「最強女子軍団」と呼んでるんですが(笑)本当すごいんですよ。議論も良くしますし、レスポンスも早くて、個性豊かで、多才!共に活動する最高の仲間に出会えました。

立ち上げを共にしてきた運営メンバー
発起人の石井亜矢さん

―「あびこ子ども食堂」はどんなところなのでしょうか。
 「子ども食堂」とは言っていますが、子どもだけではなく、地域の皆さんにどんどん来てもらいたい、と考えています。「子ども食堂」=「貧困の子どものため」というイメージが世間一般にはあると思います。しかし、ここへ来る子ども達が「貧困」や「孤独」というレッテルを貼られる事は絶対にあってはならないんです。「あびこ子ども食堂」は、「どなたでも理由なくご利用いただけます」と発信しています。ママたちもほっとしてもらいたいし、パパたちも仕事帰りに寄ってもらっていいし。おじいちゃんおばあちゃん達もいろんな人とおしゃべりが楽しめる場所でありたいんです。 そして、大人がきちんと子どもの事を考えてるよ!っていう気持ちが伝わればいいなと思っています。
―「あびこ子ども食堂」は雰囲気がとてもいいですね。皆さんがとても楽しそうにしています。
 関わるボランティアさん達も「楽しい!」と思ってもらえる場所作りを意識しています。その一つの取り組みが「下の名前で呼び合う」というものです。年齢も性別も関係なく「○○ちゃん」「○○くん」と呼び合います。子ども達も「○○くん!」とご年配の男性でも気軽にコミュニケーションをとっています。これは、私の原点である“個”を認めあうというところから来ています。お互いの距離が近くなりますし、“個”としてチームに参加する「楽しさ」や「意義」を一人ひとりが見出してもらえているのを実感しています。そして、出来る事を持ち寄れば大きな力になる!というのも実現出来る場にもなっています。
―食材の提供など、本当に多くの地域の力がつながって運営されていますね。
 大変ありがたいことに、たくさんの方に興味を持っていただいて、「見学させてください」とか「教えてください」とと言って来てくださる方も増えました。そういう皆さんには、まずご自身で、配膳をしたり、子ども達と食事をしたり、実際に子ども食堂を利用していただいています。実際に体感して、どんな事がここにあったらいいのか、どんな事が出来るのかを一緒に考えてもらいたいんです。また、参加していただければ、子ども達と「顔の見える付き合い」になります。困った時に助けが出せる、信頼出来る大人との関係を創っていく事が大事だと考えていますので、関わっている人が、全員知っている人になればいいなと思っています。
―最後に、次のステップや、これからの展望についてお聞かせください。
 理想を言えば、小学校区に一つずつ「子ども食堂」があればいいなと思っています。子ども食堂にも色んなやり方があると思うんですよね。だから、「地域にいる自分たちで出来るんだよ」という事を発信していきたいです。また、次に向き合いたい方向としては「学び」です。学校と連携することもですが、子どもも大人も一緒に学べる場にしていけたらと考えているんですよ。
 「我孫子で楽しくおばあちゃんになりたい!」という石井さん。「子どものため、人のため、街のためになる事なら、それを始めるのが自分でなくてもいいと思っているけど、ないものは自分で作っていく。そしてシェアしていく。」とインタビューの中でお話くださいましたが、そうして動いてきた結果が今の形なのだとよく解りました。「人とつながる事がお仕事で、みんながニコニコ笑顔でいる事がご褒美」という姿にブレない芯の強さも垣間見ました。これからも我孫子の人と資源とをつないで、新しい価値を創っていってくれる事でしょう。

あびこ子ども食堂
場所  けやきプラザ 11階 うなきちさん家
開催日 毎月 第2・4水曜日
時間  17:00~19:30(19:00まで受付)
参加費 大人 400円 子ども 100円(高校生まで)
    ※未就園児は無料
    ※お得な回数券の販売もございます。
    フェイスブックで活動やイベントの告知・報告
    を発信しています。
    (ACT*Abiko Community Trunk)

 

  

甘酸っぱい思い出の味 (株)みやま食品工業「うめ蜜」

 まもなく5歳になる娘が愛してやまないものがある。(株)みやま食品工業の「うめ蜜」だ。パンに塗ったり、ヨーグルトに加えたりして、日々の食卓に欠かせない。湖北のパン屋ブーランジェリーB&Pで梅好きな私が手に取り、裏面を見ると原材料は「梅(国産)、砂糖、はちみつ」のみ。これなら子どもにも安心して食べさせられると思って買ったら、私より娘の方が気に入った。使いやすいチューブタイプで、夏は炭酸水で割って飲んだり、冬はお湯割りにしたり。ホットケーキミックスに混ぜて焼いたという友人もいる。
 製造元のみやま食品工業は、昭和25年に湖北に創業した漬物屋で、鉄砲漬けを始め、駄菓子のさくら大根や、スモモちゃんなどヒット商品を飛ばした。ダンディな深山喜一代表取締役にお話を伺うと、うめ蜜の原料は「のし梅」という菓子の材料になっている山形県の完熟梅で、東日本大震災が起きた2011年頃に東北の復興支援の思いで作ったそうだ。職人の腕の見せ所は火加減の入れ方。焦がさないように気遣いながら、蒸発させてトロっと仕上げる。
 残念なことに同社は5月末日を以って営業を終了した。6月1日、2日の謝恩セールにはお客さんが大勢詰めかけ、うめ蜜は、びん詰タイプも含め1日目に100個が完売し、追加で50個を作ったほどの人気だった。買いだめはしたけれど、すべて食べ終えた時、私と娘は確実にうめ蜜ロスになるだろう。そして、娘の幼少期の味のアルバムに、うめ蜜が刻まれるはずだ。

食べるライター 片岡綾
2017年末に流山市から我孫子市に転居。
おいしいものを探して自転車で街を駆け
巡る日々の中、我孫子の食の豊かさに開
眼。「食べるために生きる」がモットー
の40代一児の母。

  

中学生発! 理科のうた
「音の性質」
試験管 水を調整 ドレミファソ みんなで吹いた ドレミの歌を
撰 : サイエンスクラブ”これからっと”小松

  

「伝説のコピーライター」竹島靖さんを我孫子に招くことができました。今年も9月14日-15日に開催予定の「市民のチカラまつり2019」、そのキャッチコピーを参加団体と考える学習会の講師として来てくれたのです。スピード感のある語り口に、最初は少しとまどい気味だった参加者も、いつしか竹島ワールドに深くはまっていました。「いいキャッチコピーはお客を連れてくる」とのこと、たくさんの来場者をお待ちしています(Yu)。

まち活マガジン あびこ市民活動ステーション情報紙 No.4 2019年7月号
発行日:2019年7月1日 発行元:あびこ市民活動ステーション(指定管理者:㈱東京ドームファシリティーズ)
情報紙制作監修:『gente(ヘンテ)』編集長 大澤元貴

 

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このページは、「まち活マガジン2019年7月号」を、
ホームページ用にリメイクして載せたものです。
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